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ケイロニア王グインの愛妾ヴァルーサ。おそるべき魔道師たちがケイロニアの都サイロンを恐怖に陥れた『七人の魔道師』事件の際、彼女はグインと出会った。王と行動をともにした〈まじない小路〉の踊り子が、のちに豹頭王の子を身ごもるに至る、その数奇なる生い立ち、そして波瀾に満ちた運命とは? 「グイン・サーガ トリビュート・コンテスト」出身の新鋭が、グイン・サーガへの想いを熱く描きあげた、奇跡なす物語。

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提供開始日
2015/08/05
出版社
早川書房
ジャンル
文芸

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レビュー

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レビューコメント(110件)
  • 2012/04/01

    グイン・サーガ、本当の本当の最終巻。

    この本に、「ヒプノスの回廊」と「アレナ通り十番地の精霊」が載っているのは、いいチョイスだなとちょっと思った。

    「ヒプノスの回廊」は、グインが、これまでのこだわり続けてきたランドックの世界を否定して、今のこの世界に生きることを宣言する話。
    ここからは、彼は、ランドックのグインではなくて、ケイロニアのグインであり、中原のグインである。
    彼が彼自身を見つけたと感じる物語であり、本当の物語のはじまりでもあります。

    そして、「アレナ通り十番街の精霊」は、英雄そのものを否定する話。どんなに英雄が凄かったとしても、世界を動かしているのは、煙とパイプの人々や、そこに集う人々なんだというグイン・サーガそのものを否定してしまうようなお話。
    ものすごく、できすぎたありがちなお話で、でも、この1編で、確かにグイン・サーガ150冊に匹敵するだけの力を持っている気がします。*1

    完結しないグイン・サーガのでもこれは、2つの回答でもあるなぁと思いながら読みました。

    さてあとは、ローデスとマルガか。

    Posted by ブクログ
  • 1巻

    2014/10/24

    物語は本編よりかなり後の時代を描きます。
    グインはケイロニアの王となっていますが、その首都サイロンに黒死病の嵐が巻き起こります。グインはそれを防ぎますが、それは本当の恐怖の前触れでしかないのでした。
    600年に1度の惑星直列。そして、そのカギを握るグインをめがけ、太古から生きながらえてきた魔道師たちが襲いかかります。
    そして、意外な人物が最大の敵であると知れ、グインはいよいよ追い込まれます。
    グインは自らに降りかかった災厄を振り払うことができるのか?

    まさに息をもつかせぬ展開。人知を超えた魔道の炸裂。勢いであっという間に読み切れる傑作ですよ。

    プロローグ
    サイロンの悪夢
    ルールパの顔
    七人の魔道師
    黒魔肢の死闘
    エピローグ

    著者:栗本薫(1953-2009、葛飾区、作家)
    解説:鏡明(1948-、山形県、小説家)

    Posted by ブクログ
  • 2015/01/31

    円城寺忍って誰?って思ったらグイン・サーガ続編プロジェクトの「グイン・サーガ トリビュート・コンテスト」で優秀賞を取って本作でデビューした作家さんのようです。

    東京大学大学院工学系研究科博士課程修了とは、作家としては珍しい学歴ですね。

    とても面白かったし、外伝としての怪しさ・耽美さもあってよかったけど、続編プロジェクトってみんな主役・準主役、つまり、グイン・ナリス・イシュトヴァーン、スカール、シルヴィア、リギア、マリウス等々のお話がずんずん進むから面白いってところもありまして、今後、そうでない市井のひとの物語やつまんない珍道中でどのくらい持つかが楽しみというか、栗本薫は持たせたことで世界の厚みを増すことに成功したというか、、、頑張ってねー。

    グイン読み続けます。

    Posted by ブクログ
  • 9巻

    2018/12/30

    グイン・サーガの外伝で、ミュージカルにもなった作品です。
    イシュトヴァーン20歳の恋物語で、内容的には「おいおいそんなことあるか?」という感じはあるし、グイン・サーガ的な陰謀や活劇もなくて、まあ凡庸かなぁ。
    ところで、本編では22歳の傭兵として登場するイシュトヴァーンですが、この作品では海賊船の首領で、子分もいっぱい。ってことはこの後傭兵に身を崩す何かがあったってことだよねぇ。子分たちはどこ行ったの?船はどうなったの?
    そんなことの方が気になる一冊です。

    マグノリアの島
    夜光虫の恋唄
    マグノリア祭
    いつか

    著者:栗本薫(1953-2009、葛飾区、小説家)
    解説:あかぎはるな(栗本薫の別名)

    Posted by ブクログ
  • 2017/09/02

    外伝26

    栗本先生の死後、ずっと離れていたグイン・サーガの
    世界に、どっぷりはまったー!

    初めて、7人の魔導師を読んだ時のおどろおどろしい
    暗いパワーに圧倒された感じと、血湧き肉躍る感じ、
    を思い出しつつ、ふたたび味わうことができた!

    本篇でのエピソードも織り交ぜてあって、
    いちいちその話を思い出し、ムフムフしながら
    読み進め。

    まさかの黄金の盾!
    ヴァルーサ、カッコいい!健気!愛おしい!
    なんて魅力的なヒロイン!

    筆者のグイン・サーガへの深い愛、
    ちゃんと受け取りました!

    約500ページを一気読みしました

    楽しい〜〜

    再びグイン・サーガに出会わせてくれて
    ありがとう!

     

    Posted by ブクログ
  • 4巻

    2014/08/31

    グイン・サーガ外伝2の「イリスの石」の続きになる作品です。
    グイン、イシュトバーン、マリウスの3人連れ、それぞれの思惑を抱きながら中原を越え、謎の多い北国を目指します。途中ヴァルキューレに襲われますが、どんどん北へ向かいます。
    道連れとなった小人に導かれ、秘宝が隠されているというヨツンハイムにたどり着きます。
    しかし、そこには隠された事実とどんでん返しが…
    「実は…」というどんでん返しがあちらこちらに散りばめられた作品です。
    3人の冒険はまだまだ続きます。

    著者:栗本薫(1953-2009、葛飾区、作家)
    解説:高千穂遙(1951-、名古屋市、小説家)

    Posted by ブクログ
  • 2017/02/05

    栗本薫さんが亡くなってから、
    絶対に他の人の書いたグインは読まない!と思っていました。

    でもあれから7年…
    栗本さんの遺志を継いでいる方達を見て、
    もう一度だけグインワールドに触れたくなって。

    一話は微かな違和感があったのですが、
    ページが進むにつれてどんどん引き込まれました。

    大好きなキャラの一人、スカールの幼少時代。
    自由奔放な性格で、幼い頃からリーダーシップを発揮し、
    グル族の人望を集める少年の姿がとても魅力でした。

    ちびリー・ファも可愛い!
    スカールの愛馬ハン・イーの名前の由来が分かった時には涙…

    Posted by ブクログ
  • 2012/08/18
    ネタバレ

    ナリス19歳。彼はすでにクリスタル公という、パロの重要な役職にあった。適任をあやぶむ声のなか、忠実で的確な任務の遂行ぶりに、評価は高まってきていたが、その一方で、宮廷一の美女、フェリシアと熱く危険な逢瀬を重ねる、物憂くも多忙な日々を過ごしていた。そして、いつになく雨の多い春、美しく冷徹なクリスタル大公としてその名が知られることになるナリスの、孤独な心を育てる発端となった事件が静かに幕を開ける。

    Posted by ブクログ
  • 2014/10/06
    ネタバレ

    私の大好きなスカさんが、アルゴスの黒太子になる前の話。
    グル族の戴冠シーンで、思わず泣いてしまいました。
    スカさんとグル族との絆の深さが、心に染みました。
    それに、スカさんの愛馬ハン・イーの由来がわかって、また涙しました。
    スカさんの腕の中で息絶えた、ハン・イー。ちゃんと生まれ変わってくれたんだね。

    栗本先生とはテイストが違っても、気に入りました。
    何度も読んで泣いてます。

    Posted by ブクログ
  • 2015/06/02

    グインの愛妾、ヴァルーサの話。
    これを読んでから「七人の魔導士」を読み返すのもいいかも。
    栗本薫が書いていないのに、ちゃんと世界観がつながり、本編ともきちんと流れが合ってさすが!
    本編ではグインの子達を出産したことで、これからどんどん登場してくるのかな?
    表紙もイメージ通りで素敵です♪

    関係ないけど魔界水滸伝好きの私は、作者の名前に萌えました…

    Posted by ブクログ
  • 5巻

    2015/08/26

    読み終わりました。グイン・サーガの外伝ですが、今までのものと異なり短篇集です。
    思春期のマリウスとアルド・ナリスの物語。レムスのアルゴスでのファンタジーのような恋物語。肉体が滅んでも永遠に生き続く呪いをかけられた城の物語。ヨツンヘイムでの黒巨人との戦いの物語。ダークランドでの妖樹との戦いの物語。
    いずれも、短篇では惜しいような物語ばかりです。

    Posted by ブクログ
  • 8巻

    2018/08/15

    ナリスのクリスタル公就任を軸に、十代のナリスとディーン兄弟のかなり屈折した愛情と自我の目覚めと別れ、ナリスに降りかかる謀略が描かれます。
    それにしてもディーンの考え方が幼すぎだよねえ。
    自由を獲得したディーンに対して、ナリスの憤りの根は深そうです。
    将来のディーンの身の振り方に大きな影響を与える外伝です。

    Posted by ブクログ
  • 2008/06/28

    とうとう、『七人の魔道師』以降のグインの話が!!
    グイン&ヴァルーサのカップルに、とうとう子供が!!!!!
    そっかぁ、そうきたか、って感じです♪

    Posted by ブクログ
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    2007/12/24

    外伝です。同時列の本篇とは一転し、久しぶりにヒロイック・ファンタジィの色合いが濃厚となっています。外伝16巻までの『キタイ篇』開幕。

    Posted by ブクログ
  • 1巻

    2009/10/23

    文句なしに好きです。グイン・サーガの醍醐味がぎゅっとつまったような一冊。
    やっと本編がここに繋がったというのに・・・ああ・・・

    Posted by ブクログ
  • 2007/08/29

    これはファンの怒りをなだめるため&今後もお付き合い頂くために出した1冊だとしか思えない(笑)
    ここのレビュー見てると、本編タイス編が一向に進まない&酷い進め方で、ずっと百冊以上付き合ってきた人たちが、はよ話進めんか〜!今まで付いてきたけど、もう、もう限界!もう見限る!!とイライラが頂点に達してた模様。(私含めてな・・・)
    でもタイス編書いてて楽しいし〜もうちょっと続けたいし〜外伝でお茶を濁そう☆って出したんじゃないんですかねコレ。
    なんかこのまま停滞して、先なんてないんじゃないのか、とか思ってた読者たちにいきなり先の先の先のエピソードを暴露してしまう1冊。これでまた読者をストーリーの先に目を向けさせ、付いてきてね☆よろしくね☆みたいな意図が・・・。
    でもよーだってよー、グインに○○○が!
    あまつさえグインに○○○が!!ええー!!
    というわけで、話としては全くなんも内容ないんですが、チラリと未来の図を垣間見させられた巻でした。
    解説さえも、「いやまあね・・・その進まない話にウンザリするのも分かるけど、いや、でも私は面白いと思うよ?私はついていくよ?皆さんも・・・ついてくるよね・・・?」みたいな感じでした。

    Posted by ブクログ
  • 3巻

    2014/08/31

    未完のファンタジー、グイン・サーガの3冊目の外伝です。1983年2月に発表されました。
    このお話、グイン・サーガでありながら、グインは全く登場しません。主役は王となることを予言された男、イシュトバーンです。
    話はグイン・サーガの本編の前、16歳のイシュトがヴァラキアから旅に出ることになったきっかけ、怪物クラーケンとの闘いが描かれます。
    この闘いで彼は多くを身につけますが、多くの友を失うことになります。
    幽霊船という若干古風なモチーフを使いながらも、小説世界の裏に隠された異世界を垣間見せています。息をもつかせぬスリリングでスピーディーな展開は読者の心を鷲掴みです。
    さすがですね。

    著者:栗本薫(1953-2009、葛飾区)
    解説:新井素子(1960-、練馬区)

    Posted by ブクログ
  • 7巻

    2017/04/24

    アルド・ナリス、ヴァレリウス、マリウス、スカールのそれぞれ16歳の日々を綴った短篇集。それぞれが無垢の少年から、自らのおかれた立場を理解し大人への一歩を踏み出す瞬間です。その時は自らの中に暗い部分を取り込むことを意味しています。
    特にスカールの物語が、胸に迫るものがあって心に残ります。
    また、ヴァレリウスの物語も、魔道の世界が舞台担っており迫力たっぷりです。
    それて、最後の中島梓の解説(要は栗本薫のあとがき)が、筆者の思いが吐露されていて迫力があります。

    闇と炎の王子―ナリス十六歳
    暗い森の彼方―ヴァレリウス十六歳
    いつか鳥のように―マリウス十六歳
    アルカンド恋唄―スカール十六歳

    著者:栗本薫(1953-2009、葛飾区、小説家)

    Posted by ブクログ
  • 3巻

    2013/12/19
    ネタバレ

    イシュトヴァーン16歳。
    公弟オリー・トレヴァンに博打で大損させたことで追われる身になったイシュトヴァーンは、出航準備を進めるカメロンの旗艦オルニウス号に逃げ込んだ。オルニウス号は、対として並び称されるオルシウス号を襲った幽霊船を探るために南方へ向けて出立する。
    幽霊船に遭遇したオルニウス号から海に投げ出されたイシュトヴァーンは、北方の海から来たヴァイキングの船に拾われる。彼らは死者を操るクラーケンを追ってはるばる来たのだという。ニギディアというヴァイキングの女性に惹かれるイシュトヴァーンは、ともにクラーケンを追って幽霊船に再び遭遇する。

    Posted by ブクログ
  • 1巻

    2016/08/15
    ネタバレ

    再読。最初に読んだ時はもっと魔界的なものを感じたのですが、今回はさらりと読めました。グインの世界を最初より知っているからかもしれません。
    政治的な駆け引きの巻も三国志的な要素で面白いのですが、ファンタジーなので剣と妖の登場するこういう巻も胸躍ります。
    グイン正伝も半ばぐらいしか読んでいないので幾分的外れな感想になるかもしれませんが、シルヴィアのグインに対する言葉に違和感があります。私が読んでいない後半にいろいろなことがあってのことだと思いますが、グインって報われないなぁ・・と思ってしまいました。まぁ、ヴァルーサがいるからいいけど^^

    Posted by ブクログ
  • 2巻

    2013/09/18
    ネタバレ

    アルゴスまでパロの双子を護衛したグインは、旅路の果てにマリウスと邂逅し、ケイロニアを目指していた。
    ふたりは赤い街道沿いに進むうち、死の国ゾルーディアにたどり着く。
    死の娘タニアとゾルーディア国王アル=ロートから、イリスの石の所有者とみなされたグインだったが、死刑執行人として潜り込んでいたヴァラキアのイシュトヴァーンの手によって窮地を脱する。グイン、マリウス、イシュトヴァーンが初めてトリオを結成する巻。感無量。
    イリスの石は結局何だったのか。ルアー(兄・日)とイリス(妹・月)の不具の子とされるイリスの石。グイン自身との関係は……?

    Posted by ブクログ
  • 2018/03/22

    黒い公爵ラドゥに助けられて、
    財宝探しの旅が続くんだけれど、

    船を仲間を無くしたイシュトが
    しょんぼり静かすぎて儚げなお姫様扱いw

    ラドゥもなかなか魅力的な人物だったなぁ

    宝探しは最後の一章だけで、
    あとはイシュトの喪失感や迷いが語られてるので、
    トレジャーハンターものと思ってたけど
    全然違う

    合間にゴーラの王としてのイシュトがでてくるからこそ、
    巡ってきた人生の壮絶さと不思議さが
    際だっている。

    読んだあと、 少年期の終わりに立ち会ったかのような
    しんみりした感じ

    他のイシュトの外伝も読み直したくなった

    Posted by ブクログ
  • 2011/04/17

    栗本薫の手による、最後のグイン・サーガ。
    確かに後期のグインは、グダグダ感が否めない。
    この短編集に限って言えば、アウラがアレはちょっとがっかり。
    前夜のリンダはよかった。素直で可愛いレムスも。ものすごい久しぶり……。

    この大河を追ってきた人間としては、この先が見たかった。
    だがこの世界の彼らは、生き、死んで、命の営みを続けていく。
    たとえ他の作者の手によってでも、その先が見られるなら望外の幸せだ。次の短編集にも期待している。

    Posted by ブクログ
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見たいコミックが決定しているなら…。

立ち読みを終えてから嗜好に合う作品をオーダーするという人にも、無料コミックにて中身を確認できる電子書籍は重宝すること請け合いです。時間に捉われることなくいろいろ閲覧することが可能です。
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見たいコミックが決定しているなら、1冊ずつ購入できる電子コミックをおすすめします。反対に様々読んでみたいなら、確定されている金額で利用することができる定額読み放題が合うでしょう。
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買うか買わないか見当がつかない時に、手軽に作品のレビューを確認することができるのが電子書籍のメリットです。違う書籍と比較したり、自分の読書傾向からのおすすめも見ることが可能です。
「立ち読みしないで買い入れるのは不安だ」というような方も、電子書籍の場合は無料漫画を試し読みした上で購入できるのでありがたいです。